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【体験談】地域おこし協力隊の長野移住で失敗した話

男の子
地域おこし協力隊ってどんなことしてる?
地域おこし協力隊をやることはどれくらい価値があるのか?
地域おこし協力隊のその後は?
農業研修の地域おこし協力隊の実態は?

こんな疑問にお答えします。

僕は32歳で県職員を退職後、半年程度長野のとある地域で地域おこし協力隊の農業研修に参加しました。

村には様々なミッションをもった地域おこし協力隊の方々がいたので、交流から得た知識も踏まえながらこの記事を書いていきたいと思います。

地域おこし協力隊とは

 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等に移住し、一定期間、地域に居住して、地域 ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。

引用:総務省 HP

要は地域課題を外部の人を入れて解決していこう!ということを目指した制度。

ポイント

・住民票を移すこと
・活動期間1年~3年
・6割が定住
・給料は16万円~17万円

特徴は以上の通りです。
 
年度 平成21年 令和元年
隊員数 89人 5,503人

隊員数は年々増加しており、10年で60倍以上にもなっています。
今後もこの傾向は続くでしょう。

地域おこし協力隊は総務省の制度

地域おこし協力隊は総務省から地方自治体に予算がつく仕組みです。
詳しい仕組みは総務省のHPに載っています。

地域おこし協力隊の現実

地域おこし協力隊任期終了後の定着率:6割(総務省資料)

つまり、残り4割は地域おこし協力隊終了後、その地域を離れています。

「地域おこし協力隊の人は終わったらすぐ帰ってしまう」
「正直言って、何人も辞めていく人をみたから信じられない」
引用:地域の声
途中でやめる人や任期終了後に地域に定着していないという実感からの声です。
経験者の私からすればそれは仕方ないと思います。

・移住前はその地域の良いところしか見えない
・都市地域に比べ魅力的な仕事がない

理由としてはこの2つが考えられます。
移住する前は都市地域での生活に疲れていて、「こんな美しい地域に早く移住したい」「地域の人はなんて優しいんだ」などと考えているのが普通です。
 
でも、移住したらみんなそれぞれ生活がある中で、移住者だけを特別扱いするということはありません。また、移住者のこれまでのキャリアを活かした仕事はそんなに多くないです。

地域おこし協力隊の給料

地域おこし協力隊の給料<サラリーマン給与が一般的。

参考

・年間240万円(以前は200万円)
・1か月の手取り16~17万程度です。
・家賃補助の地域が多い
参照:総務省資料

ちなみに、僕は地域おこし協力隊として農業研修を受けていましたが、給料は14万円でした。
 
家賃はほぼ無料で、野菜を道の駅で格安に仕入れるなどできていたので、多少の貯蓄もすることができました。

地域おこし協力隊副業

Q. 副業はできますか?

A. 会計年度任用職員のため、副業は可能です。現在14名いる隊員のうち12名が実際に副業を行なっています。ただし、副業をする際は所定の届出書を事前に提出してください。服務規程に違反しない、労働基準法に則った仕事であれば基本的にokです!

引用:萩市 HP

地域おこし協力隊の仕事に支障がない限り、副業をしても問題ないです。実際、ぼくもブログ運営をしていました。ブログやYouTubeで収益が出たら役所の方に相談するのがベターです。

地域おこし協力隊になる人はまだまだ珍しいので、その生き方をコンテンツとしてマネタイズできると可能性は広がります。

自分のミッションと絡めて発信できるのが素敵ですね。例えば、棚田の再生がミッションならば、その過程をYouTubeやSNSで発信するとファンができたり、お金を稼ぐことができるかもしれません。

地域おこし協力隊を辞めた理由

地域おこし協力隊を辞めた理由は農業研修に参加して「農業の現実」を知ったから。

・初期投資が1000万円を超えるわりに低収益
・研修の品目に魅力を感じなかった
・自分の経験や能力を活かせない
・安い農機具や家は多くはない

理由は端的に言えば上記4つ。詳しく見ていきましょう。

農業投資はトータルコストが大きすぎる

注意ポイント

・中古住宅200万円~500万円
・ハウス500万円~1000万円
・農機具500万円(軽トラ含む)
合計:最低1000万円以上(補助金等により)

農業には設備や農機具以外の直接農業投資以外に、住宅や軽トラなどの農業関連投資も必要です。なぜなら、農産物の収穫後に仕分や梱包などの作業スペースが必要だったり、農機具の移動等には軽トラが必須だったりするからです。
 
投資にはもちろん、補助金も出ますが、残りは自己資金かJAからの融資。JAは大儲けです。農業は本当にお金がかかるということを実感しました。両親や祖父母が農業をやっていて、土地や農機具をもっていればかなり有利ですが、僕の場合完全なる新規参入。新規参入者は何もないのでかなり不利だと思います。
 
しかも、農業所得はサラリーマンの所得に比べかなり低く感じてしまいます。数ある農業品目の中では所得がでる品目であるらしいのですが、1000万円以上の投資をかけて、公務員時代の年収半分以下の所得。子供も生まれたので、さすがに受け入れられませんでした。
 
農業はトータルコストがかかります。もし農業に興味がある人は覚えておいてください。

農業品目選びは超大事

地域おこし協力隊として農業ができるなら、最初は自分のやりたい品目ではなくても問題ない。そう思っていました。他の品目は休日などに農家さんに手伝いで知識も手に入れられるなどと考えていたのです。けれども、僕の研修所では一つの品目だけでも朝から晩まで農作業で、休みも多くなかったのでお手伝いに行く時間など到底確保できませんでした。
 
また、一度特定の農業品目に投資するとその品目は継続しないと融資返済が難しくなります。しかも、その選択した品目が加工等できないものだったため、希少性を感じませんでした。
 
どのような農業をしたいかということを事前によく考える必要があると思います。

農業を仕事とすること

農業は主に孤独な長時間の肉体労働です。もう一度言います。農業は基本一人で作業。しかもひたすら長時間労働です。大学時代派遣でサイゼリヤの工場のアルバイトを思い出しました。これまでの経験や能力を活かすことができる仕事ではないなと思いました。
 
趣味で家庭菜園でいいと思うに至りました。

撤退は早い方がいい

農業について日々考えていたことや思ったことは妻に共有していました。妻からは帰るなら早い方がいいよと言われました。子どもが6カ月で保育園のことを考えると、早く首都圏に帰って準備しなければいけないというのです。
結局5カ月お世話になった地域をあとにして首都圏に帰ることになりました。

地域おこし協力隊その後

地域おこし協力隊→地域おこし協力隊をまたにかける強者も・・・

ぼくが参加していた地域おこし協力隊は研修参加者の8割はその土地に定着していました。2割は研修を途中でやめていました。自分も辞めました。

地域おこし協力隊で古民家のゲストハウスを運営していた方々にも出会いましたが、その後も継続してゲストハウスを運営していました。

ただ、地域おこし協力隊の時は市所有の古民家を無償で賃借することができていましたが、地域おこし協力隊任期終了後は自分で古民家を借りてゲストハウスを運営することになるので、採算が合わないと厳しいかもしれません。自分の知恵と工夫次第でしょう。

中には地域おこし協力隊の任期終了後に別の地域おこし協力隊になる方もいました。

地域おこし協力隊はやばいのか?

必ずしもやばいとは限りません。地域おこし協力隊で大事なことは自分に合うかどうかです。地域おこし協力隊から成功されている方も多くいらっしゃいます。

梁 寛樹(RYO'S FARM)さんは、館山市の元地域おこし協力隊の方ですが、いまではパッションフルーツで年商3000万円を稼いでいるそうです。地域おこし協力隊の成功例です。

パッションフルーツそのものの販売や、その加工品「リリコイバター」が収益源のようです。青山でもファーマーズマーケットにも積極的に出店するなど、さすが元大手企業のPRプランナーですね。


ビジネスパーソンの新・兼業農家論

この本に詳しく書いてあります。

清川村特産ソーセージ 村おこしで快挙(タウンニュース)も地域おこし協力隊の成功例です。

松田桂一さん(56歳)を採用し、1月4日に委嘱式が行われた。松田さんは煤ヶ谷に住み、茶業や農業を中心に行うほか、移住・定住プロモーション支援などにも取り組む。

引用:タウンニュース

採用されたのが2018年1月だったようなので、約2年で本場ドイツの業界団体が主催した食肉加工品のコンテストで金賞に選ばれるほどの粗びきソーセージを開発したのです。

成功例から分かるのはお二方ともその地域で何をやるか決めていなかったという事です。現地に実際行ってみて「これは将来有望だ」と判断しています。地域のことを詳しく知らないままにミッションを決めるよりも、実際に現地で情報収集してから動く方がいいのかもしれないと感じる事例です。

僕の場合は、農業研修で夏はこの品目、冬はこの品目と決まってしまっていたので、その品目に魅力を感じなくなったときにつらかったです。
もし、自由に品目を決めて、研修先の農家さんも自由に選べたら結果は変わっていたかもしれません。

地域おこし協力隊の闇

地域おこし協力隊に闇はないはのか?

これはあると言わざるを得ません。なぜなら、移住促進のJAさんが当初言っていた条件がまったくの偽りだったからです。
地元自治体の職員は多かれ少なかれ、移住者を呼び込むためにあなたに嘘をつく可能性があります。少しでも違和感があればなんでも聞いておきましょう。

・農機具はリース制度でなんとかなる
・ハウスは中古もあるし、補助金もある
・融資は無利子のもあるから大丈夫
・この研修の品目なら稼げる

これらほとんど嘘でした。地域おこし協力隊を呼び込む側はこちらに来てしまえばいいと思っていたのでしょう。実際に現地に行ってみると研修生の相談などにはのらず
けれども、行く側は農業に自己資金でどれくらい使うかというのは死活問題だったのです。
もし、これから地域おこし協力隊に行かれる方がいたら、十分条件を確認してから行きましょう。

まとめ:地域おこし協力隊に失敗しないためには?

地域おこし協力隊で失敗しないためには事前の情報収集をよくして、少しでもおかしいなと感じたら辞めてみるのも手です。地域おこし協力隊という制度は今後も継続していくの可能性が高いので焦らずベストなタイミングで移住しましょう。
また、実際に移住してみるとやりたかったことと違うという事も起こりえるのでミッションがある程度自由で、地域のことを多く知れる仕事がベターです。地域の多くの人と関わり仕事だと、自分の挑戦したいことに関する情報が入手できる可能性がたかいです。

 

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